最近のハロウィン、ちょっと行き過ぎ?

1.2018年のハロウィンも散々だった・・・

いつからか日本でもハロウィンを楽しむという世相ができ上がりました。
とは言え都心を中心としたものであり、地方ではそれほど活発に楽しまれるものというわけでもありません。

しかしながら都心で盛り上がりを見せることで波及する部分もあるはずですので、今後はもっと地方でもその波を感じられるようになるかもしれません。
それによって世の中が明るくなったり、経済が潤ったりすることは良いことでもあります。
ただ、昨今の現状を見ていると、これからどうなっていくのかが不安になるところです。

2018年のハロウィンでも、軽トラックをひっくり返したり、盗撮や痴漢などで逮捕者が出たりなど、犯罪の温床にもなっています。
楽しく行うためのイベントにも関わらず、このような現状があるのは見過ごすことはできませんし、これからもっとひどい問題が起こらないとも限らないでしょう。

ハロウィンの騒動 渋谷区に苦情300件も「中止や禁止は難しい」」より引用

一体なぜ、行き過ぎな行為が行われてしまうのかが気になるところですが、要因のひとつは群集心理が働くからと言えます。
一人では自制心が作用するところ、集団になるとタガが外れやすくなってしまうのです。

例えば、叫ぶ人が現れるとそれに導かれるように叫ぶようになったり、普段ではできないこともできるようになったりすることがあります。
そうした心理が良い方向に働けば、羽目を外して心地良く楽しめることにも繋がるのですが、昨今のハロウィンのような問題行動に繋がってしまうのは厄介です。

集団になることで行動がエスカレートする恐れがあり、もしかしたら今後は取り返しのつかない事態を招いてしまうかもしれません。

2.匿名性がある

匿名性があるのも行き過ぎになる要因でしょう。
まずハロウィンという性質が個人を隠します。

思い思いに仮装をして楽しむイベントでもありますので、特殊メイクをしたり仮面をかぶったりなどで、素顔を見えなくすることができます。
素の自分を隠すことで大胆になることができ、それが集団となれば本来の自分を見失ってしまうことにもなり兼ねません。

人が集まる環境も匿名性に拍車を掛けています。
イベントの現場となる場所では、沢山の人によって埋め尽くされ、人の群れが形成されていました。
そのような中では個人を特定することは困難です。

仮装をしていることも相まって、誰が誰だか分からないですし、周りも相手が誰だろうと気にならなくなります。
個人が薄れていく中、群集心理も加わることで暴走してしまう人がいるのも、ある意味、仕方ないのかもしれません。

もちろん人間には理性やモラルがありますので暴走を抑えることはできるはずですが、何かの拍子にタガが外れてしまうと、止まらなくなってしまう恐れがあるのです。

3.自己中心的な思考の持ち主が増えている

荒れてしまう要因にはこうした理由が影響していると考えることができますが、他にも自己中心的な思考の持ち主が増えていることも関係しています。

昨今は人同士の繋がりが希薄になっていると言われており、気持ちの奥底で孤独を感じる人も少なくありません。
そのように孤独を抱える人は、他人との共感性を抱くことが苦手という指摘もあるのです。

例えば、自分の行動によって迷惑を被っている人がいるにも拘わらず、そのことに深く気付くことができなかったり、迷惑を知りつつも構わないと考えたりする人もいます。

他人の迷惑を考えない自己中心的な人が増えていることで、逸脱行為も躊躇なく行うようになってしまうのです。
そうした中、ハロウィンという人が集まるイベントが開催されると、悪い方向に自己中心的な性質が存分に発揮され、時には軽トラックをひっくり返すなどの行為に及んでしまうのです。

恐らく今後も孤独に苛まれる人は増えていくと思われますし、それに伴い他人への意識が低くなる人も多くなるでしょう。
そのような中、これからもハロウィンのようなイベントが開催されることで、どのような事態が引き起こされてしまうのか、想像するのは決して難しいことではないです。